2007/8/6 (月)
相続対策について
一般に相続対策には次の3種があると言われています。
1.争族対策
2.納税資金対策
3.相続税節税対策
1. 相続対策の取り組み方?
本来、相続発生までの時間的な余裕度によっても対策のチョイスは異なってくるのですが、相続対策に着手する場合の優先度は通常は次のようになります。
2.争族対策
「身内での遺産争いで、相続以降兄弟関係が絶縁状態になった」などという話は、決して珍しいことではありません。
特に沢山の財産をお持ちの資産家のご家庭にとっては、その数ある財産を皆が納得する形で平等に分けるなどということは至難の業と言えます。
人それぞれ価値観が異なりますし、「譲り受けたい」と望む財産がひとつの財産に集中することもよくあることです。そのことを踏まえて考えると「うちの子供たちは皆仲が良いから、財産分けについても長男を中心に公平で円満な話し合いができるに違いない」というのは、あまりにも楽観的な親の欲目と言えるでしょう。
財産は一族が繁栄していくために経済的な下支えとなるものですが、それがもとで一族が絶縁状態となってしまったのでは元も子もありません。
身内間での争いを防ぐ対策は何よりも優先すべき事柄です。
3.納税資金対策
相続税は、原則として期限内に金銭一括納税することが要請されています(例外として延納や物納があります)。
財産を守るために、できるだけ納税を安く抑えたいというのは人情ですが、生命保険を準備しておくなど相続税の納税に十分な現金が確保できていれば、自宅やその他の不動産など先祖代々の大切な財産を守ることができます。
要は納税の為の資金を確保できれば良いわけです。笑えない話ですが、「バブルの頃の相続税対策で現金を評価の下がる投資用不動産に変えてしまった為に、いざ相続発生時には、納税用の資金が枯渇して自宅を処分するはめになった」という人もおられます。
4.相続税節税対策
相続税対策(相続税を減少させる対策)を謳った節税対策の解説本を書店で見かけることがございます。
しかし、相続対策が節税重視型に偏重すると税制改正リスク(改正により節税効果がなくなってしまうリスク)が高くなってしまいます。
当然ながら相続税は、相続発生時の税法が適用されますから、現在有効で効果のある節税対策も相続時点でそのまま有効かどうかはわかりません。
また、同族会社などを巧に利用した裏技的な相続対策には国税当局も「同族会社の行為計算否認規定」という伝家の宝刀を持ち出すこともないとは言えません。
やはり、「『争族対策』、『納税資金対策』をメインに実行し、それが結果として相続税節税対策にもつながっている」というような取り組み方が相続対策の王道と言えるでしょう。